我が家のおかん、LINEスタンプの「用法」が完全に迷子な件
「LINEのスタンプは、感情を補足するもの」。そんな常識は、我が家のおかんには通用しない。 彼女にとってスタンプとは、もはや前衛芸術であり、時に凶器であり、時に解読不能な暗号である。
今回は、私のスマホに日々届く「おかんからの謎LINE」を、本人の言い分を交えながら振り返る。
エントリーNo.1:空気を読まない「シュールな動物」
【状況:母から「晩御飯何がいい?」と聞かれ、「カレーがいい」と答えた直後】
- 届いたもの: 泥酔して道端で寝ているネコのスタンプ
- おかんの主張: 「だって、カレーのスパイスで体が熱くなって、気持ちよさそうに寝てる猫だと思ったのよ」
【解説】 いや、それはただの野良猫だろ。カレーと寝ている猫の間に、一体どんな情緒的接点があるのか。食欲をそそるどころか、食後に道端で寝ているおっさんを見せられている気分だ。
エントリーNo.2:誤字の破壊力が強すぎる「感謝」
【状況:私が母の誕生日にケーキを贈った直後】
- 届いたもの: 「ありがとう!ケーキとっても美味しかったです!(スタンプ:泣きながら土下座するサラリーマン)」
- おかんの主張: 「これ、感動しすぎて地面に頭をこすりつけてる様子でしょ? 感謝の極みじゃないの」
【解説】 「泣きながら土下座」は、普通ビジネスの謝罪会見でしか見ない光景なんだよ。ケーキを送っただけなのに、なぜかこちらが多額の賠償金を請求されているかのような気分にさせられる。
エントリーNo.3:もはや意味不明の「無言の圧力」
【状況:私が「今週末は仕事が忙しくて帰れない」と送った直後】
- 届いたもの: 仁王立ちで「無」の表情をしているマッチョのスタンプ
- おかんの主張: 「これは『仕方ないわね、頑張りなさい』という静かな応援のスタンプよ」
【解説】 どう見ても「貴様、逃げるのか?」という威圧にしか見えない。LINEを開いた瞬間、マッチョが画面いっぱいに表示されて、思わずスマホを落としそうになった。これが愛の鞭というやつだろうか。
エントリーNo.4:スタンプの「誤用」の真骨頂
【状況:母から「スマホの充電が切れる!」と切羽詰まったLINEが来た時】
- 届いたもの: 優雅にティーカップで紅茶を飲んでいる貴婦人のスタンプ
- おかんの主張: 「あ、間違えた。でも、これくらい落ち着いて充電器を探さなきゃと思って」
【解説】 全く落ち着いてないから連絡してきているんだよ。しかも、そのスタンプを送った直後に「充電きれた」というメッセージと共に沈黙。最後が貴婦人の優雅なティータイムで終わるあたり、もはやホラーである。
結論:おかんのLINEは、今日も予測不能
最近では、新しいスタンプが追加されるたびに「おかんが使いこなせるだろうか」という不安よりも、「どんな風に誤用してくれるのか」という期待が勝るようになってきた。
語彙力は迷子だが、その「謎の解釈」には、不思議とぬくもりがある。 さあ、今日もまた、スマホがピコンと鳴る。次はどんな珍獣が送られてくるのだろうか。私は覚悟を決めて、通知画面を開く。
