歴史上の偉人がコンビニ店員になった結果、客が逃げ出した件
もしも歴史の教科書に載っているような偉人たちが、現代のサービス業に従事したらどうなるだろうか。彼らの持つ「圧倒的な個性」は、果たして顧客満足度を高めるのか、それとも――。
今回は、コンビニのアルバイトに精を出す織田信長と、カフェで接客をするナポレオンの現場をレポートする。
ケース1:コンビニ店員・織田信長「温めすぎの境地」
深夜のコンビニ。レジに立つのは、鋭い眼光を放つ織田信長である。
客が持ってきたのは、コンビニ弁当の定番であるハンバーグ弁当。客が「これ、温めてもらえますか?」と頼んだ瞬間、信長の表情が豹変した。
「鳴かぬなら、焼いてしまえ……いや、焼き尽くせ!」
信長は躊躇なく、電子レンジの出力を最高設定にし、加熱時間を「15分」にセットした。
「ちょ、ちょっと待ってください! 15分って、炭になりますよ!」と慌てる客に対し、信長は天下布武の貫禄で一喝する。
「貴様、余の指示に背くか。魔王のレンジに不可能はない。余の辞書に『生焼け』の文字はないのだ!」
結果、店内は黒焦げの香ばしい煙に包まれ、火災報知器が鳴り響く事態に。信長は「これもまた一興……天下統一への通過点よ」と呟きながら、炭化した弁当をレジ袋に詰め、「代金は……貴様の忠誠心で払え」と言い放ったという。
ケース2:カフェ店員・ナポレオン「我が辞書に『完売』はない」
一方、お洒落なカフェでバイトをするナポレオンは、独自の経営哲学を展開していた。
客が「アイスコーヒーを一つください」と注文すると、ナポレオンは誇らしげに胸を張り、こう言い放った。
「カフェオレにしよう。コーヒーだけでは、私の采配に欠ける」
「いや、ブラックでいいんですけど……」と戸惑う客に対し、ナポレオンは店内のテーブルを再配置し始めた。
「いいか、戦いもカフェも『機動力』だ。私がこの椅子の配置を変えるだけで、店内の動線は私の支配下に入る。そしてコーヒーよ、お前も私に従え! 我が辞書に『注文ミス』という文字はない!」
結局、客はコーヒーが出てくる前に、ナポレオンによる「カフェの軍事戦略講義」を2時間聞かされる羽目になった。客がこっそり帰ろうとすると、ナポレオンは「待て! 撤退戦こそ最も難易度が高い! 逃げるな、最後まで砂糖の量について議論せよ!」と追いかけ、客は二度とその店に近づくことはなかったという。
結論:偉人はサービス業に向いていない
彼らに共通していたのは、「客を満足させる」ことよりも「自分の哲学を証明する」ことに執着してしまった点である。
現代の接客業において、必要なのは天下統一の野望でも、圧倒的な軍略でもない。「お客様は神様です」という言葉があるが、少なくとも信長とナポレオンにとっては、「お客様」よりも「自分」の方が、圧倒的に神に近い存在だったらしい。
皆さんの近所のコンビニで、妙に威圧感のある店員がいたら、それは歴史を変えた英雄の末路かもしれない。その時は、黙って温められた弁当(炭)を受け取るのが、生き残るための最善の策である。
